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新井 玲子 看護師

新井 玲子 看護師 看護副部長、外来師長

看護師である前に人としての思いやりを持って行動するというのが一番大事にしているところですね。

病院の顔とも言える外来部門の良さをアピールしてください。

「経験豊富なスタッフが多いので、常に相手の立場にたって看護ができることですね。外来には本当にいろんな人が来ますから、マニュアル通りの対応ではうまくいかないことが沢山あります。そういうときに、声の掛け方だったり、案内の仕方だったり、相手の気持ちを考えて、スタッフ同士が助け合って連携を取りながら、とてもうまく対処してくれるんです。みんなのコミュニケーション能力の高さは本当にすごいと思います。」

看護師として一番大切だと考えていることは?

新井玲子看護師

「相手が患者さんだと思うとちょっと線を引いてしまうところがあるじゃないですか。ですから、目の前にいる人が自分の母親であったり、お祖父ちゃん、お祖母ちゃんであったり、そういう視線で患者さんを看ることをいつも心掛けています。看護師としての思いやりとか優しさとか言われますが、看護師である前に人としての思いやりを持って行動するというのが一番大事にしているところですね。これは、看護師だけじゃなく、人を相手にする仕事であればどんな仕事でも必要なことだと思うんです。」

入院とは違った外来看護の大変さとは?

新井玲子看護師

「外来の患者さんは、入院患者さんのように繰り返し時間をかけて看護することが出来ないので、一期一会なんです。どんな性格の人なのか、何に困っているのか、同じように声掛けをしてもみんな反応が違うので、限られた時間で相手の懐に入っていくというか、本当の悩みを聞き出すことの難しさがあります。それに、うまくコミュニケーションが取れなかったり、相手の望むように出来なかったときに、やり直すチャンスがないので、一回一回の機会を大切にしないといけない、そこが本当に難しいなと思っています。」

スタッフをうまくまとめるために心掛けていることは?

新井玲子看護師

「凄く困っていますよ。(苦笑)無理にまとめようと思うとトップダウンになってしまって、スタッフの考えを理解しないまま進めていってしまいがちになるんですけど、一人ひとりに言いたいことや想いがあるので、それをどこまできちんと聞いてあげられるかが大事だと思っています。先程も言いましたが、経験値が高い看護師が多いので、みんな自分自身の価値観やポリシーを持っていて、それぞれが根拠をもって意見を言ってきますから、そこを分かり合えるまで話を聞くことから始めるようにしています。うまくまとめられてはいないんですが、まず、そこをやっていくことが必要だと思っています。」

外来看護師の存在が非常に大きい救急医療ですが、看護師から見た救急外来とは?

「この規模の病院で、24時間365日、患者を選ばずに受け入れているというのは自慢できることだと思いますし、みんなの協力でそれが成り立っているのはすごいことだと思います。怪我や急病は時や場所を選ばないので、自分が患者の立場に立ったときに、とにかく受け入れてくれるというだけでとても安心できると思うんです。そういう意味で、救急を一生懸命やるっていうことは、病院としてとても重要な役割だと思います。特に、この地域はお年寄りが多いですし、持病を持った人もたくさんいますので、そういう人たちをきちんと受け入れて治療するということはすごく意義のあることだと思います。」

外来には家庭を支えながら仕事をしている看護師もたくさんいます。仕事と家庭の両立を考えたときに、管理者として苦労していることは?

新井玲子看護師

「子供のことや家庭のことを出来るだけ優先してあげようという気持ちで、勤務表を組んだり、配置を決めたりしています。家庭がうまくいっていて笑顔でいてくれていないと、仕事で力を出してもらえないので、育児など家庭の事情に出来るだけ配慮するようにしています。それでも、少ない人数のなかで、みんなそれぞれに事情がありますから、我慢してもらう部分もあります。とにかく、助け合いながらですね。急な休み希望があれば、「そこを休む代わりに、この日は助けてもらえる?」っていうように、お互い納得し協力しながら進めていくようにしています。一番困ることは、幼稚園とか保育園、小学校低学年の子供を持っているスタッフが多いので、行事が重なったときはアウトですね。(苦笑)」

新人看護師に向けて伝えたいことは?

「やっぱり、長く勤めてもらいたいですね。長く勤めることでわかることや経験できることが沢山ありますから、ここでやっていて良かったって経験をいっぱいしてもらいたいですよね。嬉しかった体験とか、大変だった経験とか、何でもいいんです。いろいろな経験を次につなげることが出来れば、仕事の楽しさも分かってくるし、やり甲斐も湧いてくると思うんです。とにかく、看護師を一生続けて欲しいですね。」

最後に、外来看護が目指すところは?

新井玲子看護師

「目指すところ・・・、やっぱり、受診して来てよかったって思われることですね。外来って、入り口なんですよね。病院に対する印象が外来で決まっちゃうんです。だから、ここがあって助かった、看護師さんもすごく優しいし、先生も話をよく聞いてくれるし、そう言ってもらえるような外来にしていきたいって思っています。この先、自分が年をとって病気を抱えたときに、かかりたいって思える病院であり続けてほしいと思います。」

本日は、素晴らしい話をたくさん聞かせていただきありがとうございました

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