HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)

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HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)

2020/07/01

執筆者:泌尿器科 医長 沖田竜治医師

前立腺は男性特有の臓器で、精液の一部を作っています。年齢を重ねると前立腺が大きくなります。
前立腺肥大症は前立腺の内腺と呼ばれる内側の尿道に近い部分が肥大化する病気です。
詳しい原因は解っていませんが、50 歳以上で増え、60歳台では 5 割以上、70 歳台では約 7 割の方が罹患しているといわれています。主な症状は、尿回数の増加、夜間に何度も排尿に行く、尿が出にくい、勢いがない、排尿に時間がかかる、きれが悪い、残尿感がある、我慢ができない、もらしてしまう、などです。
さらに進行すると、尿閉(尿が出ない)、血尿、結石、細菌感染や腎機能障害を来す原因となってしまいます。

当院泌尿器科では、平成30年5月から新しく機械を導入し、レーザーを用いた前立腺肥大症に対する手術である、HoLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)を行うことが可能となりました。
HoLEPとは、内視鏡を用いて前立腺の内腺をレーザーで核出(くり抜くこと)し、これを膀胱内に落とし込んでから、専用の機械(モーセレーター)で細切・吸引して摘出する手術です。

従来の電気メスを用いた手術(TURP)では、内腺を削り取る手術であったため、術中および術後にある程度の出血がみられ、大きな前立腺の手術の際には輸血を必要とする場合もありました。

しかし、HoLEPによるレーザーでの核出は、出血は少量のみの場合が多く、輸血が必要になることは滅多にありません。
また、再発の可能性が低いと言われており、より安全に行うことが出来る術式となっています。
入院期間は平均で5日程度、退院後は特別な場合を除き通常の日常生活が可能です。(飲酒や激しい運動などは、血尿の原因となりますので、しばらくご遠慮して頂きます。)
排尿障害にお悩みの方はぜひ泌尿器科でご相談ください。

手術の様子

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