2025/04/20
昨年12月から今年 1月にかけて、全国的にインフルエンザが猛威を振るい、救急車の出動や病院の救急が大変な状況となっていました。
病気であれ外傷であれ、急性期病院で治療を行い、ある程度回復したら自宅退院、施設入所、あるいは療養型病院へ転院というのが通常の流れですが、重い合併症を持つ患者さんや超高齢者ではそもそも回復しないことも稀ではありません。そのような患者さんが急性期病院にとどまり、ベッドを埋めてしまうことで病床ひっ迫、救急の新規受け入れ制限となってしまうわけです。 ACP(アドバンスケアプランニング)についてこの千葉中央メディカルセンターニュースでも何度か取り上げていますが、回復の見込みのない患者さんに急性期病院でどこまで濃厚な治療をすべきなのか考なければいけません。ある程度までの治療が終わったら、施設や療養型病院へ転院して緩和的医療だけ行うことの検討が必要ですが、そういった施設も経営上100%近い病床稼働率でないとやっていけないため、空床が常にあるはずもなく、急性期病院からの転院要請に応えるには日にちを要するのが実情です。